ぼくのはてな。

「推しのためならえんやこら」なバンギャルです。ヴィジュアル系、アニメ、漫画、ゲーム、アイドル、サブカルチャー。

「自粛」から考えるライブハウスの再開へ思う

この記事があって読んで「現場のおたく、悲報すぎん?」ってちょっと落胆しました。

本日5月13日のひるおび!にてリモート出演したデーモン閣下が、専門家の山中教授に「年内にコンサートができる可能性」について言及していたそうだ。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

リモート出演のミュージシャン、デーモン閣下が、どうしても自粛をしない人がいる現状でのコンサート開催の可能性について尋ねると、「アーティストから観客の最前列を離し、席も2列起きとか両横の方も2人置きとかいう形で。あと、みんなが利用するトイレとかの接触感染の原因にならないような対策を十分とるとか。そういう工夫で…」と山中教授はアドバイス

 「それでも年内は厳しいって感じですか?」と畳みかけるデーモン閣下に「それは地域によってですね。緊急事態宣言の(解除の)後は少しずつ出来るところがあると思います」とした。 

 

専門家からの意見を改めて聞くと「え、コンサートですら2列おきでの着席とか、年内中で客を入れるスタンディングライブとか到底無理じゃね?」ということを痛感させられる。ライブハウスLOVE...な現場主義バンギャからすれば悲報も悲報である。

その一方で、「これ以上自粛すると潰れる!」というライブハウスも多い。というか潰れる!というライブハウスしかない。すでにコロナの影響で閉店してしまったライブハウスもある。

そりゃあ、自粛という名のほとんど営業停止命令のようなものなのに、「まぁ後はなんとかよろしく、知らんけど」という状況なので仕方ない。そしてライブハウスだけの話ではなく、ほぼ同列扱いのバーやカラオケ店、飲食店や中小企業でも補償基準に満たず認められずギリギリ首の皮一枚で繋がりながら苦しんでいる人が沢山いて、日々みんな政治へのヘイトを溜まらせている。

 

そしてライブハウスはというと、クラウドファンディングYoutube channelを開設して凌いでいる。

が、このニュースを見ている限りだと、特にライブハウスや劇場は、密閉・密集・密接の3つをオールクリアしているので営業再開したとしても「これまで通り」に客入れするライブではなく、無観客配信をやらざるを得ないだろうし、人を入れてなんぼのライブハウスからするとそれは大赤字もいいところだ。

クラウドファンディングも拡散さえされれば300万ほどあっという間にいくライブハウスもあるが、たとえ300万だとしても家賃や人件費など固定費、リターンの制作費用でものの数カ月で底を尽きてしまう。

camp-fire.jp

今日、名古屋のはずれにあるライブハウス「名古屋ミュージックファーム」がクラウドファンディングの始動を発表した。プロジェクトに関する文面を見て「ああ…」ってやるせない気持ちになった。ほかにもCAMPFIREで「ライブハウス」と検索するとライブハウスが悲痛の声を上げ、もはやサイトトップに飛べば飲食店や酪農家・農家、中小企業や商業・文化施設などが広く「助けてくれ!」とみんな叫びを上げている。

もはや地獄絵図だ。お金が有限じゃなれば支援するに越したことは無いが、それもそれで限界がある。国民同士が支え合って「頑張ろう」と言い合っているさなか、政治家は呑気に座りながらあーでもないこーでもないと毎日言い合いをしてはただ時間が過ぎていく。本来はこういう困った国民に国が補償すべきところだが、各自治体も限界で「補償するだけのお金がない」と言っている。みんな困っていて、みんながストレスで誰かに怒っている。

本当に地獄絵図だな、と思う。

 

話を元に戻そう。

上記で山中教授がコンサートの年内開催可否について「十分な対策や工夫をし、地域によってできるところがある」というのも、逆を言えば「人が各地から集まる都市部での観客を入れた催しは年内では難しい」ということになる。アーティスト側からすると集客が見込める都市である東京や大阪といった都市での、ライブハウスでのライブ開催は年内には批判を持っての強行突破以外はほぼ不可能だと言える。

開催できるようになったとしても、以下の条件があると考えられる

・イベントやライブの入場制限(最大人数は入れられないため、入場可能上限を超えた場合は抽選なども有りうる)、等間隔で必ず人と接触しないようにしなければならない

・観客自体の移動制限。観客側も他府県を跨ぎ開催地への移動ができない。居住所を明示したりしなければならない可能性がある。

・入場時の検温必須。これはすでにユニクロ・GUを経営するファーストリテイリングが行っている。店舗入場の際に検温を行い、37.5℃以上あるお客さんは入場お断りというもの。

 

私が最後にライブハウスへ赴いたのは3月下旬の話にはなるが、そのときも「マスクを着用していない場合はいかなる理由があっても入場お断り」「入場時はスタッフがアルコール消毒を行い入場」 だったので、この条件も必須になる。

 

人と接することがない等間隔をあけてのライブとなると、2012年にマキシマム ザ ホルモン「客席を完全にマス目状に分ける」ライブが開催されたことがありますが、今後もしライブをやるとなったらもっとマス目を大きくしたこういう感じになるのかもしれない。

 

rockinon.com

 

このライブは、後方真ん中は「モッシュダイブOKゾーン」で、それ以外のスペースはテープでマス目に区切られている「全指定スタンディング」となっている。というか今は無き渋谷AXでの開催ですね。懐かしい。

 

もしかしたらこういう感じだとライブ再開は見込めるのではないかとも思うが、オールスタンディングのライブではあまり現実的ではない。500人入るキャパの箱でも、密集を避けるためおよそ半分以下の150人~200人ほどしか人数を入れられないとなると殆どの場合開催しても赤字になる。

今後、いつ開催ができるかは不透明ではあるが、いずれの業種でも「どの条件をクリアし」「どのような状況下であれば営業が許され」「いつ頃」再開できるかゴールを示さないと、このままだとみんな死にます。と思いました。

最近だと大阪の吉村府知事がある一定条件をクリアすることで段階的に自粛解除を掲げている「大阪モデル」がそれにあたると思うが、自粛解除になると色んなところから人が集まりクラスターが発生することも懸念しているので、「本当の意味での自粛解除」というのは途方もなく先の話になるのかもしれない。